最近よく見かける「3D計測」
靴販売においてもこのシステムが導入されていることを知っていますか？
「3D計測を使った靴選び」と聞くと、どんな印象を持たれるでしょうか。

 

「デジタルだから精度が高そう！」
「自分の足にピッタリの靴が見つかるわ」

 

おそらくそう思いますよね。

 

しかし、そんな印象とは裏腹に、3D計測でピッタリの靴を手に入れられない人が多いという事実があるのです！

 

「それはなぜ！？」

 

ということで、今回は3D計測やデジタルフィッティングの現状についてお話しします。

 

池袋レディースキッドが導入した「よりお客様の足に合う靴を探せる、新しいサービス」も合わせて紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

 

3D計測とその難しさについて

それでははじめに、3D計測とはどういうものなのかをお話しします。
「3D計測」とは以下のような順番で行われます。

 

・立体のものを3次元で計測
・それをデジタルデータ化
・さらにそれを再現可能なデータとする

 

長さや幅だけでなく、立体のものの形状そのものを数値化できるという「3D計測」の技術は画期的です。そして足にもそれを適応できることは魅力的でもあります。

なぜならば、靴もインソールも「足がどんな形状なのか」「足の特徴はどうなっているのか」がわかることはとても大切だからです。

 

私たちが行っているアナログの計測は、1つ1つの足の箇所をメジャーで計測することとなり、時間もかかり、精度の高い計測をするには熟練が必要です。

 

しかし一方で、「3D計測」ではできないこともあります。

 

実は、オーダーシューズの投稿でもお話ししたように、足の形状通りに靴を作っても「履ける靴」にはなりません。

 

つまり「3D計測」を行い、そのデータを得たとしても、「どんな靴だったらその足に合うのか」を判断し、適切な靴選びにつなげるためには、別の要素である「靴が足にあっているかを見立てるノウハウ」が必要です。

つまり「私たち靴のプロの技術」に大きく左右されるということです。

 

3D計測を上回る私たちの技術

レディースキッドが取り扱うi/288パンプスも、

・足の計測をする
・それに応じて沢山のサイズバリエーションから足に合うパンプスを探してオーダーする

というのが基本的な流れです。

 

実は、レディースキッドの立ち上がり当初、お客様の足の計測を「3D計測」で行っていました。

 

しかし、1年ほどの実証の中で、「3Ｄ計測での実測値」と「お客様が試着して選ぶ靴」との差が大きいことがわかってきたのです。

 

もともと差があることは予測していましたが
「やはり……！！」

 

そのため、レディースキッドがi/288を販売する1号店として展開する頃には、「3D計測器」をあえて導入せず、かわりに、「足裏の圧分布が細かくわかる計測器」を導入しました。（もちろん、長さや足幅はわかります）

 

その理由は「3D計測器」を使うより「足裏の圧分布が細かくわかる計測器」を使う方が、より足や歩きの特徴が見て取れて、

・靴選び
・靴の調整
・インソールでの対応

について活用できる情報を得られます。
そのため、より良い状態で靴を選び、お渡しすることができます。

 

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〜3D計測でお困りだったお客様のおはなし〜
実は、「3D計測器で足を測って靴を選んでもらったのに、どうしても合わなくて痛い」というお客様の相談にお乗りしたことが幾度もあります。

あるお客様は、計測して出てきたワイズが「3E」だったそうですが、「本来あるべき足のフォルム・骨のアライメントはこうで…そうするとワイズがDくらいにまでなりますね」というお話をしたところ、とても納得されていました。

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つまり、「3D計測」が問題なのではなくて、私たち靴のプロが、計測で出てきたその時の足の状態に合わせて、より適切なサイズの靴を選ぶ必要があるということです。

 

足と靴のフィッティングに関しては、デジタルではわからない、判別のつかない要素が沢山あります。
現時点では、それを上回る「私たち靴のプロのアナログ技術」を使った判断は欠かせません。

 

使い方しだいでデジタルフィッティングは役に立つ！

今までの話から、​​​​​​「足を計測するにはアナログが良い！」と言いたいように思われるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

 

使い方しだいでは、デジタルフィッティングは役に立ちます！

 

例えば、オンラインストアで靴を購入される時、何を基準に靴を選びますか？

 

オンラインストアでは試着ができないのに、ストア上の情報だけで、自分の足に合った靴を本当に選ぶことができるのでしょうか？

 

私たちの長年の経験上は、答えはNOです。

 

ここでデジタルフィッティングが役に立ちます！

 

実はレディースキッドでも、オンラインストアで利用できるデジタルフィッティングサービスを導入しました。

『SURE FIT』はじめました

レディースキッドのスタンスは、今お客様にできる「最善」を提供すること。

 

その一環として、オンラインストアで靴を購入される方に、「できる限り合う靴を手に入れてもらうため」のAIフィッティングサービス『SURE FIT』をレディースキッドオンラインストアに導入しました。

 

使い方は簡単！
①質問に回答
②足の計測値を入力
するだけです。

 

詳しいことは、100聞は1見にしかず…是非サイト上で見て頂きたいですが、「お客様の足の情報」と、「靴のデータ」から「その靴のそのサイズが、どれくらい足に合いそうか？」を診断してくれるツールです。

 

もちろん、お客様に「できる限り合う靴を手に入れてもらうため」の１つの参考情報でしかないのですが、ここまでの実績として「お客様の足に合う確率が確実に上がる！」という結果が出ています。

 

オンラインストア上では、私たちが直接フィッティングできるわけではないので、少しでも自分に合う靴を手に入れたい、という方はぜひ活用して欲しいです。

 

なぜ私たちがAIフィッティングサービスを導入するか

私はもともと、ソフトウェア業界にてどっぷりと仕事をしてきた人間です。
そのため、デジタルには興味や多少の知見もあります。

 

そうは言っても、靴業界に入り「靴のフィッティングがどんなに難しいか」「アナログでないと（少なくとも当面は）できないこと」「人間の知覚や能力の凄さ」も感じてきました。

 

だからこそ、両者の良さを併せることで、よりお客様の足に合う確率が高くなるのであれば、デジタル技術の活用をしていくべきだと思うのです。

 

そんな想いを込めて導入したAIフィッティングサービス。

 

オンラインストアでご購入を検討しているお客様は、ぜひ試してみてください！

★オンラインストアはこちら

 

※AIフィッティングサービスを利用できる商品は、まだ定番的な一部商品に限られますが、もし気になる靴のご購入を検討する際は、参考にしていただけたら嬉しいです。

 

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